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貨物船に乗船するまで

 

エクアドル最後の地、ヌエバ・ロカフェルテ。

 

国境の町、

というよりもちょっと大きめの集落といった印象。

 

 

国境を接しているところは

ピリピリした空気が流れているのかと思いきや、

のどかなところだった。

 

 

ペルーのパントハから20日に出航するという

情報を得て、その貨物船の出航に合わせて、

前日にエクアドルを離れることにした。

 

余談だが

パントハに実際に行ってみて感じたことだが、

仮に貨物船の出航待ちをするならば、
パントハよりも
ヌエバ・ロカフェルテの方が
滞在しやすそうだ。

 

安宿のは少なくとも2件はあり、1泊6ドル
わりと快適だった。

食事は1食2.50ドルでとれる食堂があるし、

小さな商店でパンや生活用品は手に入るし、

「パントハ行きの船、うちのに乗らないか?」

という勧誘が多いけれども、

我々観光客に対しては親切な人が多かったと思う。

 

 

パントハへ向かう前に

貨物船上で飲む飲料水6Lボトル×2本を購入。

ヌエバ・ロカフェルテでは2ドルで購入可能

 

 

パントハでは大きな水ボトルは売っておらず、

また水は高価であると聞いたのでここで購入した。

 

 

5月19日 肝心のエクアドル出国日だが、

夜明け前の4時くらいから土砂降り。

 

貨物船の情報を詳しく教えてくれた

ファン・カルロスに頼んで

一緒に国境を越える4人で手配したボート(50ドル)
の出発時間は6時。

 

しばらく雨が止むのを待っても、止まない。

 

 

9時前 ファン・カルロスが

「まだ降ってるけど、行こう」とのこと。

 

 

私の荷物だけでも

大きいバックパック 約17kg

貴重品などが入ったサブバッグ 約7kg

食料品バッグ 約3kg

水6L×2本 12kg

合計約40kg

 

 

雨の中、ボートというよりも

木製のカヌーにみんなで積み込む。

旅人4人分のたくさんの荷物を小さなカヌーに。

 

このカヌーには、当然屋根はない。

 

みんなの荷物は大きなビニール袋で覆い

濡れないようにしたものの、

乗る人はずぶ濡れになること間違いない。

 

 

防水のデジカメを持っているので、

この光景を撮影するのは可能だった。

 

が、

とてもじゃないけど撮影する気になれないくらい

「えー・・・こんな雨の中、濡れながら国境を

越えるの・・・? 2時間かかるんだっけ・・・?」

とテンションが下がっていた。

 

ここは晴れれば太陽がジリジリ照りつける。

暑さ対策のための早朝出発だったのだろうか。

でも、雨が降れば気温は下がるし、雨は冷たい。

 

我々はエンジン付カヌーの上に黙って座り、

濡れながらじっとペルー国境を目指すしかなく。

「冷たい。早く着いて・・・」と願いつつ。

 

 

時計を見ていないので正確な移動時間は不明だが、

パントハまで1時間もかからなかったと思う。

 

 

雨の中、またぬかるんだ泥岸から上陸して

手分けしてみんなの荷物を運び出す。

 

 

昨日までは気さくに話していた
ファン・カルロスだが、

パントハに着いて貨物船上のどこにハンモックを

吊ればいいのかを軽く教えてくれただけで、

サラーっと帰って行ってしまった。

 

「なんだ、案外冷たい男だったな。

やはりボートで小遣い稼ぎしたかっただけか?」

 

 

ほぼ全身濡れた日本人の旅人3名の口数は少ない。

 

「晴れた昨日のうちにペルーに来ておけば良かった」

そう思っていても言葉にしないようにしていた様子。

 

また、

「そもそもこんなルートでイキトスを

目指さなければ良かった」

と思っていた人もいるかもしれない。

 

S輔さんもR介君も、カノアで再会したときに

私とS二君がイキトス行きを誘わなければ、

こんなとこまで来る予定はなかったのだから。

 

私は自分でこのルートを調べて

ある程度ハードな船旅になることは想像していた。

だからこの2人には申し訳ない気がしていた。

 

 

貨物船は翌朝出航すると聞いていたが、

前日からはタダで船上に泊まれるとのこと。

 

といっても自分でハンモックを吊るして

勝手に船に滞在させてもらうだけなのだが。

 

船着場の前には宿が1件あったが、

中を見学してみたがそれほど快適そうにも見えず。

「船で前泊するので、いいよね」と3人で合意。

 

 

イミグレーションの建物はなく、

食堂の一角でおじさんが出入国管理をしていた。

 

無事にペルーの入国手続きを済ませ、

雨が止むのを待ってから

3人で代わる代わる貨物船に荷物を移動させた。

 

そしてこれからの船上生活の中心となる

ハンモックをセット。

 

 

朝からずぶ濡れになり、

ペルー側のイミグレーション兼食堂で蚊なのか

サンドフライなのかに刺されまくった上に

ボロい貨物船で前泊することになった我々は、

長い船旅を前に既に精神的にもやや疲れていた。

 

この日、食事を取りに出る以外は静かに過ごす。

 

船上で、人生で初めてのハンモックでのお泊り。

 

両腕にやられた虫刺されが痒くて掻き毟りながら、

肌寒くて凍えながらハンモックで眠ったあの夜を

忘れることはあるまい。

 

 

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プロフィール

Chihiro

Author:Chihiro
約800日間の旅を終えてすぐ
2011年12月30日より今度は
ユーラシア大陸の旅へ。

家族や友人、多くの世話に
なった方々や、旅の間で
知り合った方々などへ

どこで何をしているのか、
安否確認のために立ち上げた
ブログです。

いつも温かく見守って下さり、
ありがとうございます。

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